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「日本のマナー」~カルチャーショック第3弾

「日本のマナー」~カルチャーショック第3弾

日本に住んでいる外国人は、大なり小なり文化の違いによる面白い経験をしたことがあると思います。それは日本が独特の文化を持つ国だからです。私は日本に留学をする前に、日本人の考え方や生活について調べて準備をしました。しかし、日本に住んで4年目になる今でも、文化の違いによって起こるカルチャーショックにまだまだ遭遇します。知っているとショックを少なくできることもあるので、この記事で皆さんに紹介したいと思います。

私はベトナム出身の留学生で、現在、京都光華女子大学で勉強しています。日本では様々な国から来た人たちと友だちになりましたが、その中でも親友のジョヤンさん(中国出身)とイムサンヒョンさん(韓国出身)とは、共に学校生活を送る中で、新たな日本を発見するに場面によく遭遇しました。また、日本の文化だけでなく、他の国の文化について理解を深めることができたのも、この2人のおかげです。今回の記事では、2人の協力のもと、私が驚いた日本の文化について、他の国での受け取られ方も一緒に紹介していきます。

麺を食べる時に、すする音を立てる

学校近くの店で初めてラーメンを食べたとき、お客さんが麺を食べる時に立てる「すする音」にビックリしました。日本人の麺類の食べ方についての記事を読んだことはありましたが、実際に聞いたのは初めての体験でした。思ったよりも非常に大きな音でした。このことを友達に話してみたところ、日本だけでなく他の国での食べかたに関しても、面白いことが分かりました。

私の出身国ベトナムでは、麺類だけでなく、一般的に食事の際に音を立てないというマナーがあります。中国人の友達によると、中国でもベトナムと同じように、食べるときに音を立てたりすることは失礼とされるそうです。

しかし、イムさんによると、韓国では「音を立てて食べることは、食べ物が美味しいという表現です」とのことで、全然問題がないそうです。この点について、韓国と日本は同じ感覚で、ベトナムや中国は同じアジア系の国ですが、食べ方に対する感覚が全く違うので、面白いと思いました。

それでは、どうして日本では麺を食べるときに音を立てることが悪いことではなく、歓迎されているのでしょう。理由は3つあると分かりました。

まずは、麺をすすって食べる方が、汁が麺によく絡み美味しく食べられるということです。このことについて、あるテレビ番組で、音を立ててすするように食べた時と、音を立てずに食べた時の、比較実験をしていました。残ったスープの量は、音を立てずに食べた方は263g、音を立てて食べた方は237gという結果でした。音を立てて食べた方が、スープの残りが少なく、より麺に絡んでいたことがわかります。

また、香りが広がる効果もあるそうです。音を立てるということは、スープと一緒により沢山の空気を吸うことになります。それによって、ラーメンのいい香りがさらに広がって美味しく感じるということです。また、熱い麺と冷えた外気を同時に口の中に入れて、火傷を防止するという効果もあるそうです。

特に外国人には「麺をすすって食べる」という文化がないため不快に感じる人が多く、できない人も多いようですが、日本のラーメンを日本人らしい食べ方で挑戦してみるのも良い経験になると思います。

食べ歩きはダメ

ある日、「食べながら歩くのは迷惑ですか?」という記事を読みました。記事の中では、食べながら散策することは、日本では迷惑行為であると指摘されていました。京都や浅草など、有名な観光地で問題になっていて、「食べ歩き」を禁止する動きもあると、他の新聞記事でも見たことがあります。確かに、日本に来てから、道で歩きながら食べている人をめったに見かけないことに気づきました。ベトナムでは普通のことだったので、日本ではマナー違反になると知りませんでした。

飲み物を手に持ち、飲みながら町をぶらぶらするとか、コンビニでパンなどの朝ごはんを買って食べながら学校に行くとか、放課後お腹が空いて、おにぎりを買って食べながら家に帰ったりすることがベトナムではよくあります。

色々な国の映画でも、スーツを着ている俳優がハンバーガを買い、歩きながら食べているようなシーンがよく出てきます。韓国ドラマでも見たことがあり、韓国出身の友達にこんな行動は許されるかと聞いてみたら「韓国では全然問題ない。僕は時間がなくて、忙しい時によくそうする。」という答えでした。中国出身のジョヤンさんにも同じことを聞くと、「歩きスマホと同じで危ないですから、やめたほうがいい」とのことでした。

なぜ日本で食べ歩きは良くないかということについて調べてみると、まず、食品を作ってくれる人々への感謝の気持ちに欠けるからという理由が理解できました。日本人は食卓に着き、手を合わせて「いただきます」と言ってから食べる習慣があります。逆に、食べ歩きは食事のためだけに時間が取れないほど忙しく、ただ空腹を満たすために食べているようなものです。

他にも挙げられる理由としては、環境や景観の問題です。食べ物を道に落したり、食べ物を持ちながらお店に入って、汚れた手で商品に触ったり、食べ物が入っていた袋を道に捨てたり、といったような、一部の人のマナーの悪さによって起こる景観の悪化やポイ捨てゴミの増加が問題とされています。

このように、世界の多くの国にとって普通の行為でも文化によっては、あまりよくないことになるので、異文化を理解して日本の留学生活を楽しく過ごしましょう。

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