Kyoto Styudy

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在学生インタビュー

実際に京都で学ぶ留学生のインタビューを掲載しています。
留学生の生の声をご覧ください。

京都はお茶と和菓子ばかりではない

京都コンピュータ学院

ニコリナ ハガード グラン  (スウェーデン 出身)

※2024年取材

留学先をどのようにして選びましたか?京都を選んだ理由も合わせて教えてください。

私は文部科学省(MEXT)の奨学金留学生なので、留学先を選ぶことができなかったのですが、最終的に京都に決まってうれしかったです。

現在何について学んでいますか?

私はコンピューターサイエンス学系の情報処理を勉強しています。

留学前、京都に対してどのような印象をもっていましたか?

京都については日本の観光地として知っているぐらいで、有名な清水寺や金閣寺などがある、古典的な日本を代表する場所という印象を持っていました。その海外でよく知られているイメージ以外の京都については知りませんでした。

 

実際に留学して、京都の印象はどう変わりましたか?

京都がもつ伝統的な側面は否定できませんが、実は京都にはモダンな側面もあり、日本の文化だけでなく西洋文化も受け入れていることを知りました。そういう視点から見ると、京都はがんこではなく柔軟で折衷的だと思います。例えば、京都がコーヒーやパンで有名だと知っていましたか?京都の伝統文化から想像されるお茶や和菓子ばかりではないのです。

 

留学前、不安だったことはありましたか?どのような不安か詳しく教えてください。

もちろん、たくさんの心配がありました。特に言語と誤解に関する心配が一番大きかったと思います。例えば、契約書を誤解してしまい、望んでいないことに同意してしまうのではないかということや、留学先で日本語での勉強が難しすぎたらどうしようかということ、先生の話が理解できない場合はどうしたらいいだろうかということです。

 

また、サポートの面もあります。自国に住んでいる時は、何か助けが必要な場合、友達や家族からサポートしてもらえます。でも、自国から遠く離れた留学先では知り合いがおらず、最初は誰も頼れない状況でした。分からないことがあれば、自分で調べて解決するか、知っている人を見つけて教えてもらうしかありません。これまで住んだことのない国に到着すると、自国では起こらなかったような理解できない状況にたくさんぶつかり、とまどうかもしれません。留学するには、愚かであることに勇気を持たなければならないのです。

京都に来てよかったこと、感激したことは何ですか?

最初は、きっと京都では伝統的な生活や文化を一番楽しむのだろうと思っていました。もちろん、そのような側面も楽しんでいますし、京都を通じて日本の文化を学ぶことは有意義な経験でした。でも、実はそれよりももっと、京都の自然を楽しんでいます。

 

京都に住む前は大阪に住んでいました。大阪も好きですが、コンクリートジャングルです。上を見上げても、高層ビルの間ではほとんど空が見えません。京都では、建物の高さが規制されているので、高層ではなく、街が地面近くに作られていると感じますし、どこにでも自然が広がっています。私の出身地のストックホルムは、よく「スカンジナビアのヴェネツィア」と呼ばれています。住む場所の近くにいつも水辺があったので、大阪に留学してそれがなくなると、閉所恐怖症になってしまいました。今住んでいる京都では、鴨川を散歩して水の音を聞くことができ、心が落ち着きます。

 

留学中に苦労したことはありましたか?

私はプライドが高い人間なのですが、それは留学にあまり良くないことです。新しい環境で暮らし、たくさんの知らないことに出会うことになる留学では、自分自身を愚者と感じる瞬間が多々あります。言語での間違いや振る舞いの間違いで笑われることもあり、それに耐えることを学ぶ必要があります。最初から全てを知っていることは不可能で、誰でも間違うことはあります。くよくよせず、早く自分でも自分の失敗を笑いとばせるようになるほうがいいと思います。ラテン語には「stultorum plena sunt omnia」ということわざがあり、「愚者はどこにでもいる」という意味です。留学という特殊な状況では、自分の中にも愚者がいることに気づく機会も多いです。

京都で勉強する魅力は何だと思いますか?

京都は平和で落ち着いた生活が送れる街です。静かでリラックスできる環境というのは、どんな学生にとっても貴重なものですが、違う国から来て新たに自分の居場所を作らなければならない留学生にとって、京都のこの環境は非常に貴重なものだと感じます。

 

留学経験を将来どのように活かしていきたいですか?

私は常に異なる国の技術や科学を結びつけてみたいと思っています。他の国、例えば日本を見た時、「なんで日本にはあんなにカッコいいものがあるのに、自分の国にはないのだろう?」と考えることがあると思います。私は、自分が学んだことと築いた人脈を活かし、そういった技術などを、国を越えて共有・提供できるような架け橋を築ければと考えています。

卒業後の夢を教えてください。

私は医療工学と医療技術に関心があるので、可能であれば、医療専門家や専門知識を結びつけ、世界中の人々の健康を向上させることができる医療システムを開発したいです。

 

最後に…京都留学を検討している方にメッセージをお願いします。

京都、日本、もしくは他の国であっても、留学において、「無駄な時間」というものはありません。失敗も含めて、留学中のすべての瞬間が意味のあるもので、充実したものなのです。ですから、何かを完璧に成し遂げないといけないと心配せず、留学の時間をゆっくりと満喫してください。新しい友達を作り、外に出て、人生を楽しんでください。

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